medetaku_shuushoku


私が大学3年生だった頃、周りの学生はこぞって就職活動を行っていた。
私はというと、まだのんびり構えていて、全くを行っていなかった。正直社会という場所が怖かった。
自分の平凡さを直視するのが怖かった。就職活動というのは社会をみて、自分を見る作業だと思う。
これは慣れていないととても辛い事である。
なぜなら自分が平凡だという事をまざまざと見せられるからである。
逆に就職活動をしていなかった私は、愚かな事に本気出せばいつでも就職できる、それよりもっと大事な事がある。
などど全く頭の悪い考えで先延ばしにしていた。
むしろ就職活動をしている連中を多少バカにさえしていた。
最終的に私は就職しなかった。
大学院に進んだのだ。
今思うと逃げていたのだと思う。
ただ、それなりにちゃんと研究していた。
将来は大学の教授を目指していた。
大学院というのはまた特殊な環境で、何となく自分は賢いと思わせてくれる環境であった。
しかし、何故か就職していない自分に対して情けなさも感じる様になっていた。
また、研究自体は面白かったが、所詮は大学院生の行う研究なので、一流の発見が出来る訳でもなく、何となく焦る日々が続いていた。
その焦りは日に日に高まっていった。
学生時代の友人はしっかりお金を稼いで、愚痴を良いながらも私にはとても輝いて見えた。
成果の出ない研究を、難しそうな言葉を並べて論文を書く自分が情けなくなっていた。
そして、ある日、とうとう布団から起き上がれなくなっていた。
何日も学校を休み、研究をほったらかしにし、病院にも通った。
病名は「軽度の鬱病」だった。最終的に、私は大学院を中退した。


大学院を中退し、しばらくはアルバイトをしてのんびり過ごした。
次第に気持ちも回復し、とうとう逃げ回っていた就職をしようという気持ちになる事が出来た。
しかし、ココからが私が一番伝えたい内容であるが、日本の就職というのは新卒こそが最も強い「資格」であり、中途採用は本当の即戦力でないと厳しいという事である。
私は一応大学を卒業しているのだから(それも、一応頭が良いとされる大学を出ていた)、まあそれなりの会社には入れるだろうと高をくくっていた。
しかし、まず履歴書が通らない。
その当時は中退という文字がいけないのだと思っていた。
もちろんそれもあるだろうが、なによりも中途採用というわざわざイレギュラーな時期に募集なので、まず即戦力でなければ会社にとって不要なのだと分かった。
通常会社は毎年新人を一定の人数かき集め、一度にマナーや仕事の基礎を教える。
しかし、中途採用の人は一気に入ってくる訳ではないので、いちいち教育していたらそれだけで人手が足りなくなってしまう。
だから、私の様に何も出来ない中途採用はとれないのである。
私と新人とを比べても、新人の方が1歳若く、カリキュラム化された教育に押し込む事ができる。
何も私が勝てる部分はないのである。
結局、小さな会社に縁あってお世話になっており、そこで資格もとって何とかもう少し大きな会社に行きたいと狙っているところだ。
就職活動をする人には是非とも覚えておいて欲しい、学生のうちに就職活動するのと、大学を卒業してから就職活動をするのでは内定の難易度が数十倍違うという事を。